日本乳酸菌学会誌
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乳酸菌によるanti-adhesion therapyの可能性
戸羽 隆宏向井 孝夫
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1998 年 8 巻 2 号 p. 83-87

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抄録
腸管感染症では病原菌の上皮細胞への付着が発症の第一段階として重要である。付着は細菌側の付着因子(アドヘシン)が上皮細胞側のレセプターに結合することにより起こる。そこで,その付着を阻止することができるならば,病原菌は定着することができず感染症の予防が可能と考えられる。これがanti-adhesiontherapyの原理である。本稿では腸管上皮細胞に付着性を有する乳酸菌株を用いて,腸管感染症の起因菌の上皮細胞への付着を阻止することによる感染症の予防の可能性について述べる。
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© 日本乳酸菌学会
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