日本レーザー医学会誌
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特集「新しい顕微鏡技術を用いたレーザー医療」
蛍光検出を利用した赤外超解像顕微鏡法によるA549細胞の測定
大森 努井上 圭一酒井 誠藤井 正明石原 美弥菊地 眞
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2009 年 30 巻 4 号 p. 427-434

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抄録

2波長赤外超解像顕微鏡法は蛍光顕微鏡と同等の解像度(<1μm)で赤外吸収を画像化可能な方法である.この方法の細胞分析法としての可能性を示すため,A549細胞内部の赤外吸収(波長~3μm)検出を試みた.蛍光染色したA549細胞では蛍光分子を結合したタンパク質の赤外吸収の検出に成功した.非染色A549細胞では自家蛍光を利用してフラビン分子の赤外吸収の検出に成功した.本手法は分子構造による細胞の生化学分析が可能であり,細胞選別などへの応用も期待される.

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© 2009 特定非営利活動法人 日本レーザー医学会
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