日本レーザー医学会誌
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特集「下肢静脈瘤血管内レーザー治療の進展」
下肢静脈瘤治療用半導体レーザー装置,ELVeS レーザーの概要
関崎 博巳島 智行
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2012 年 33 巻 1 号 p. 52-56

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抄録

ELVeS レーザーは,下肢静脈瘤に対する血管内レーザー焼灼術(EVLA)に使用される装置であり,高位結紮やストリッピング手術と比較してより低侵襲な治療法である.レーザー発生装置である本体(GaAs 半導体素子,レーザー波長:980 nm,最大出力15 W),レーザーを照射する光ファイバーおよび光ファイバーを治療部位まで導くイントロデューサーシース等の付属品から構成されている.経皮的に静脈弁不全を生じている大伏在静脈,もしくは小伏在静脈に挿入する.レーザー照射で静脈内腔が加熱されることによって静脈壁が障害され,その結果血管が収縮,最終的には半年後辺りからエコー画面上で確認できなくなるようになる.この治療法は主に比較的大きな静脈瘤(伏在型静脈瘤)に適応され,手技時間としては片側30 分程度である.

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© 2012 特定非営利活動法人 日本レーザー医学会
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