2019 年 40 巻 2 号 p. 172-178
下肢静脈瘤血管内治療ガイドラインは,下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術(endovenous laser ablation: EVLA)術後に圧迫療法を施行することを推奨している.いくつかのrandomized controlled trial(RCT)は,弾性ストッキングによる圧迫療法は,術後1週目の疼痛を軽減させることを報告している.ただし,そのエビデンスレベルは弱く,また,深部静脈血栓症(deep vein thrombosis: DVT)予防効果については明らかではない.現時点ではEVLA術後の圧迫療法は必要と考えられるが,今後,DVT予防効果をもアウトカムとした本邦におけるRCTが望まれる.