2022 年 43 巻 1 号 p. 9-12
光線力学的治療(Photodynamic therapy: PDT)は悪性中枢気道狭窄の治療における有効性と安全性が示されているが,タラポルフィンPDTの治療条件は明確でない.そこで,悪性中枢気道狭窄症に対してタラポルフィンPDTを行った症例を検討した.17病変に50~150 J/cm2の照射量でPDTが行われた.50 J/cm2以外の全例で気道狭窄の改善が認められた.タラポルフィンを用いた100 J/cm2の照射量によるPDTは,中枢気道の悪性狭窄に対して実現可能な方法である.