抄録
食道癌に対する化学療法の効果はX線と内視鏡によって判定されているが, その客観性には問題が残る.今回, 壁内外に進展する腫瘍全景描出が可能な超音波内視鏡検査 (以下EUS) を用いて進行食道癌切除症例18例の術前化学療法の効果判定を行った.
対象のうち12症例は, EUSで腫瘍最大断面積を測定し, その縮小率で奏効度を判定した.残りの6症例はEUSで病巣の体積を求め, その縮小率を算出して奏効度を判定した.
X線検査, 内視鏡検査では正確な評価ができない高度狭窄症例にもEUSによる腫瘍計測は可能で, 18例全例に客観的数値を基にした奏効度が判定された.
EUS像は再現性があり, それによる化学療法前後の計測値を基盤とした術前化学療法効果判定法は, 臨床的に有用な検査であることが示された.