抄録
本研究では、ベトナム国の都市廃棄物の収集・処理処分実態や排出原単位を明らかにする。また、2025年までのベトナム国の都市廃棄物の排出量を推計し、さらに、管理目標値を達成するための都市廃棄物管理システムのシナリオを3種類提示し、各シナリオを選択した際の温室効果ガス排出量の推移を推計する。83の都市環境公社への調査の結果、都市廃棄物の排出原単位は636 g/人/日であった。また、収集された都市廃棄物のうち4%がコンポスト処理され、96%が直接埋立処分されていた。ベトナム国の都市部では2010年から2025年までに人口が39.4%増加する推計となった。都市廃棄物の排出量変化の要因を人口及びGDPとした場合の2025年における都市廃棄物排出量は2010年比63%増の942万tonと推計した。2010年から2025年の間を積算すると、最も温室効果ガス排出量が少なかったのがコンポスト処理型のシナリオで、ベースラインシナリオの54.6%であった。また、メタン回収埋立と準好気性埋立による温室効果ガス排出量の削減効果は同程度と言えた。