抄録
本研究では、食品ロスが発生する現場として学生食堂(以下、学食)に着目し、大正大学の学食の食品ロスについて発生量など実態を把握した上で、食品ロス削減につながる方法を検討し、それを「食品ロス削減キャンペーン」として実施し、食品ロス削減効果を検証した。
利用者による食べ残し、特に野菜、ご飯、そしてラーメンなどのトッピングの食べ残しを減らすことを目的に、キャンペーンを企画した。具体的には、全体としては声かけとPOP、ポスターで啓発し、個別にはドレシングの種類を増やし、ご飯は「小盛り」と「無し」、トッピングも「無し」の食券を配布して注文時に利用してもらった。このキャンペーンの結果、1人当たりの食べ残し量は、通常時は平均4.8gであったが、キャンペーン中は平均2.1gであり、半減以上の削減効果が認められた。