流通研究
Online ISSN : 2186-0939
Print ISSN : 1345-9015
ISSN-L : 1345-9015
営業管理様式と営業成果の因果関係に関する研究
行動主義的な管理の具体的な効用と成果に関して
清宮 政宏
著者情報
ジャーナル フリー

2004 年 7 巻 2 号 p. 91-112

詳細
抄録

従来、成果主義ベース管理 (またはアウトプット管理) と行動主義ベース管理 (またはプロセス管理) の対比で研究がなされてきた営業管理様式であるが、行動主義ベース管理の優位点や必要性が提起されてきながら、営業管理においてそれを採用することによる効果や成果との因果関係についてはあいまいなものであった。
今回の研究では、この営業管理様式と営業成果の因果関係を詳細に分析するため、営業管理様式を構成するものを、6つの管理方式に分け (アウトプット管理、リレーション管理、プロセス管理、行動量管理、管理方式のレビュー・修正、報奨) 、また営業成果も3つに分けて (営業員への効果、顧客における効果、企業での成果) 、これらの管理方式とそれぞれの営業成果との因果関係の検証をこころみた。
その結果、アウトプット管理と報奨は、弱いながらも直接的に企業への成果に寄与するのに対し、リレーション管理、プロセス管理、管理方式のレビュー・修正は、営業員への効果、顧客における効果に強く直接的に寄与し、結果的に企業での成果を高めることが確認された。

著者関連情報
© 日本商業学会
前の記事
feedback
Top