抄録
人間と共存する知能機械は, 例えば, 部屋の中で人間のためにものを取ってきてくれたり, 片づけたりしてくれるようなパーソナルなものを考えた場合, 人間がロボットに対して行う動作指示方法は人間にとって負担となるものであってはならず, また, その動作指令に, ロボットは違和感なく協調する必要がある。そのような動作指示方法として, ここでは指先を動かしてその動きにロボットを追従させる場合を取り上げる。本報告では, ロボットは指先の指示運動に対して, どのように追従すれば人間にとって心理的, 感性的に好ましいものであるかということを, 部屋の中で行う日常的な物体移動動作を対象に検討する。具体的には, 人間の指先指示と知能機械の追従運動との間の伝達関数をどのように設定すれば, 人間にとって心理的に好ましいロボット運動になるかを, 心理学的, 感性工学的評価手法であるセマンティック・ディファレンシャル (SD) 法を用いて明らかにする。