日本重症心身障害学会誌
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Print ISSN : 1343-1439
一般演題
P-1-F2-17 ケアハウス輝きの杜利用者におけるショートステイ利用ケースの検討
城谷 みち神前 泰希小林 拓也二宮 悦惣田 浩一渡邉 美保木島 亜依
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2013 年 38 巻 2 号 p. 341

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抄録
ケアハウス輝きの杜(以下、輝きの杜)では1999年より重症心身障害児(者)(以下、重症児(者))の日中一時預かりを柱として地域生活支援を行っている。横浜市には短期入所可能な施設として、重症児(者)施設、主治医病院(社会的入院)、メディカルショートステイシステム(地域拠点病院の空きベッドを活用した短期入所システム、2012年に開始された横浜市独自の制度、以下、MSS)の3種類がある。今回、2012年の輝きの杜利用者47名中、短期入所を利用したケースについてどのような要因があるかを検討したので報告する。 短期入所利用者は47名中27名であった。医療ケアが高度であれば短期入所の利用が多い傾向があった。また、高度医療ケア(気管切開、酸素、呼吸器)では主治医病院やMSSでの短期入所が多く、重症児(者)施設での対応が困難なことが示唆された。 医療ケア別にみると経管栄養の41名中、経鼻経管栄養で20名中8名、胃・腸瘻で21名中17名の短期入所利用があり、短期入所利用に差がみられた。短期入所を利用したいケースでは短期入所を容易にすべく、胃・腸瘻造設を行っている可能性が考えられた。 多因子分析を行うと、他の因子に比し年齢と短期入所利用の有無とに強い正の相関がみられ、保護者の年齢と介護負担が短期入所利用に強く影響していることがうかがわれた。輝きの杜の定期利用(曜日を決めて定期的に利用する)を週4回以上利用しているケースで短期入所が多く、日中のショートステイと夜間のショートステイとはニーズが異なるものと考えられる。短期入所は重症児の地域生活を支える上で欠かせない社会資源である。 今回の検討で、医療ケアの種類・レベル、家族背景など短期入所に様々な要因があるが、その中でも特に年齢因子が最も大きいことが確認できた。日中の支援以外に短期入所の供給量を増やす試みがさらに必要とされていると考えられる。
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© 2013 日本重症心身障害学会
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