日本重症心身障害学会誌
Online ISSN : 2433-7307
Print ISSN : 1343-1439
一般演題
P-1-G08 動的脊柱装具(プレーリーくん® )が胸郭の伸張率と厚みに及ぼす影響
−3症例による検討−
高橋 彰子花井 丈夫松田 雅弘根津 敦夫
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2014 年 39 巻 2 号 p. 310

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抄録
はじめに 重症心身障害児者は、異常筋緊張など多様で重層した原因により症候性側弯が進行する。昨年度、側弯だけではなく身体機能への効果を報告し、今回は胸郭の伸張率と厚みの変化に着目した。 方法 装具なし(自然位)、PT後、装具ありで上前腸骨棘を水平にした格子状のマット上で背臥位時の第1胸椎、剣状突起、第5腰椎を指標として体幹長さ、胸郭の厚みを計測、撮像した。 症例の概要 全対象者と親に対して、事前に本研究の目的と方法を説明し、研究協力の同意を得た。全例側弯の進行による呼吸状態の低下のリスクがあった。症例A:19歳脳性麻痺(重症児スコア6)で過剰な緊張を伴う不機嫌さに困っていた。装着でCobb角は127→112度、装着時間は23時間/日であった。胸郭の高さ(自然位→PT後→装具あり)が18.2→15.7→18.8cm、伸張率(装具あり・PT後)119%・117%であった。症例B:17歳脳性麻痺(重症児スコア24)で排痰困難に困っていた。装着でCobb角は91→72度、装着時間は20時間/日であった。胸郭の高さが16.0→15.3→16.3cm、伸張率116.0%・96%であった。症例C:26歳脳炎後遺症(重症児スコア3)で夜間嘔吐と不眠に困っていた。装着でCobb角は116→104度、装着時間14時間/日であった。胸郭の高さが19.0→19→19.3cm、伸張率100%・98%であった。 考察 プレーリーくん®が側弯への効果はCobb角の変化からも顕著であった。側弯進行が胸郭可動性の減少、呼吸状態の悪化、消化器を圧迫によるGER症状を悪化させると考える。側弯改善以外にも体幹伸張率が増大し、体幹の厚みも増大した。PTでは伸張とともに体幹の厚みは減少するのに対して装具により体幹が伸張するだけではなく、体幹の厚みの増大により、胸郭の形状変化、呼吸の状態の改善へとつながるものと考えられる。
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© 2014 日本重症心身障害学会
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