日本重症心身障害学会誌
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Print ISSN : 1343-1439
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P-2-G34 乳幼児期の重症心身障害児における骨折症例の検討
魚住 梓林 安里日衛嶋 郁子熊田 知浩藤井 達哉
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2014 年 39 巻 2 号 p. 346

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抄録
目的 重症心身障害児は長期臥床、抗けいれん薬投与、日光照射不足などの要因が重なり、易骨折性などの骨病変に罹患することが多い。乳幼児期の重症心身障害児における骨折症例の臨床的背景について検討した。 対象と方法 2008年4月から2014年3月までに、当院通院中の重症心身障害児で骨折した8人について後方視的に検討した。 結果 対象の初回骨折年齢は9カ月〜5歳1カ月(中央値2歳0カ月)。基礎疾患は染色体異常2人、先天奇形症候群2人、代謝異常症1人、低酸素性脳症後遺症3人で、7人は大島分類1の重症心身障害児で完全経管栄養であった。4人はバルプロ酸を含む抗けいれん薬を多剤内服しており、うち2人はFanconi症候群と診断されていた。骨折回数は1〜8回でのべ23回。5人が同じ部位を複数回骨折していた。骨折部位は上腕骨骨幹部1回・骨幹端部3回、大腿骨骨幹部3回・骨幹端部9回、脛骨骨幹部4回・骨幹端部3回であった。受傷場所は自宅が7回、院内が16回で、院内骨折全例で受傷機転は明らかではなかった。経過中に2人が活性型ビタミンD3製剤単独、3人がビスフォスフォネート製剤単独、2人がこれら2剤併用による骨粗鬆症治療を行い、うち3人は治療中にもかかわらず骨折を反復した。 考察 長期臥床による重力負荷不足、完全経管栄養による微量元素欠乏、抗けいれん薬長期内服による骨密度低下などの要因が重なり骨折に至ったと考えられた。また骨粗鬆症治療にもかかわらず複数回骨折したことも明らかとなった。重症心身障害児の骨脆弱性は知られているが、乳幼児の場合は骨密度検査の正常値がなく、ビスフォスフォネート製剤の保険適応がないなど、評価法や予防法が確立していない。これらのエビデンスの確立が急務であるが、まずは彼らが「骨折しやすい」状態であることを介護者が共通認識として持ち、少なくとも骨折を繰り返さないようなケアの仕方を徹底していく必要があると思われた。
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© 2014 日本重症心身障害学会
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