日本重症心身障害学会誌
Online ISSN : 2433-7307
Print ISSN : 1343-1439
巻頭言
第49回日本重症心身障害学会学術集会に向けて
船戸 正久
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2024 年 49 巻 1 号 p. 1-2

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抄録
第49回日本重症心身障害学会学術集会を、大阪が担当して開催できること心から光栄に思います。13年前に本学会の理事長であられた故有馬正高先生が大阪に来られて、ベルデさかいを訪問された際、児玉和夫先生と私の前で「一度大阪で学術集会を開催して欲しい」という希望を述べられたことを懐かしく思い起こします。 今回、日程を2024年11月8日(金)・9日(土)、会場を神戸国際会議場とさせていただきました。テーマを私の研究テーマである「重篤な障害児・者の方々のトータルケアを多職種協働でどのように大切に支援するのか?~QOL支援とQOD支援のベスト・プラクティスを目指して~」とさせていただきました。 長年働きました淀川キリスト教病院から2011年に大阪発達総合療育センターへ異動し、療育の世界に足を踏み入れて知ったのはLifeの新たな意味です。それは、Lifeには「いのち」だけでなく、「生活」、「人生」の意味があるという当然の事実です。そして療育の使命は、「トータルケア(生も死も含む)を多職種協働でどのように大切に支援するのか」ということでした。現在重症心身障害医療の分野でも高齢化・重症化の問題が大きくなっており、ライフ・ステージに応じた専門的な多職種協働支援の提供が益々重要になっています。 「重症心身障害児の父」といわれる小林提樹先生が、1975年刊行の「福祉の心」という本の中で、第一の医学「保健医学」、第二の医学「予防医学」、第三の医学「治療医学」、第四の医学「リハビリテーション医学」、そして第五の医学「生命医学」と名づけています。 その文章の中で、「すべては生きるための医学であるが、重症心身障害児・者や老人ばかりでなく、私たちもやがて生を終わって死を迎える運命にあるのに、なぜ生にだけ医学は執念を燃やすのであろうか。死があって生がある筈であるのに、なぜ死にだけ医学は目をつむっているのであろうか。生命科学も死を抜きにしては考えられない筈ではなかろうか。私は、そこで、死に焦点をおいた医学を提唱したい。それは、第五の医学とも称すべきものであり、しかも生命医学と命名したいところである」と述べています。 今回の学会では、多くの医療型障害児入所施設で行われている素晴らしいQOL支援だけではなく、愛情深いQOD支援にも光を当てたいと考えています。その手始めに日本重症心身障害福祉協会の協力を得て皆さま方の施設にアンケート調査をさせていただいた「医療型障害児入所施設におけるEnd of life careの現状について」を会長講演として報告させていただく予定です。 基調講演は、末光茂先生(旭川荘名誉理事長)に「重症心身障害児・者の命と心~次世代に繋ぐ医療・福祉の文化」、口分田政夫先生(びわこ学園医療福祉センター施設長、本学会理事長)に「重症心身障害医療の今後の展望」についてお願いし、重症心身障害医療の過去、現在、未来について講演していただく予定です。さらに招待講演として英国から馬場恵先生(Consultant Paediatric Palliative Medicine、英国)に来日していただき、がん以外の重症児・者の方々に対する「英国こどもホスピスの役割」についても講演していただく予定です。 近畿地区に所属する先生方にご協力いただき、プログラム委員会を編成しました。その中で多くの教育講演、シンポジウム、パネルディスカッションの魅力的な企画をいただきました。すべてを採用することはできませんでしたが、それぞれの委員がアイデアを出し合って下さり、具体的な人選やプログラムに繋がりました。今まで3回のプログラム委員会をZoomで開催させていただきました。ご協力いただいたプログラム委員の方々に心から感謝いたします。 今回は原則、対面開催という形になりますが、神戸国際会議場をすべて借り切った形の開催です。多くの方々の演題提出(演題登録期間2024年5月1日(水)~6月19日(水))と学術集会参加(事前登録期間2024年7月1日(月)~10月31日(木))を心から期待しています(目標登録数1500名)。また久しぶりの会員懇親会も感染対策に注意しつつ開催予定です(上限:約300名)。 是非ご参加いただき親交を深めていただければ幸いです。 最終日のプログラムですが皆さまのご了解がいただけましたら、第1会場での市民公開講座前の2つのプログラム「ファッションショー」「人工呼吸器ユーザーの声を聞かして」も、学術集会長の責任で一般公開にしたいと考えています。ご理解・ご協力宜しくお願いします。 それでは会場は神戸の地ですが、皆さまのご来阪を心からお待ちしています。 Welcome to Osaka and Kobe! Love For Children and Persons with SMID!
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