音楽知覚認知研究
Online ISSN : 2434-737X
Print ISSN : 1342-856X
音楽の繰り返し聴取の効果に関する研究における時間要因の問題
生駒 忍
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 13 巻 p. 21-32

詳細
抄録

繰り返し聴取が音楽の聴取印象に影響を及ぼすことは古くから知られており,多くの研究がなされている。これを検討する一般的な研究パラダイムは,特定の楽曲を反復提示して評定を求め,得られた評定値の変化を追うというものである。その他に,単純接触効果の実験パラダイムに基づくもの,および聴取回数の操作を伴わない相関(準実験的)研究もある。以上3種の研究パラダイムについて,特に時間要因に関連するものを中心に,問題や難点を考察する。その上で,今後の研究に対し注意を喚起するとともに,改善策を提案する。

著者関連情報
© 2007 日本音楽知覚認知学会
前の記事 次の記事
feedback
Top