2014 年 13 巻 3 号 p. 230-236
点滴漏れによる皮膚傷害は,疼痛や腫脹などを呈し,潰瘍など重症化にいたる場合もある.しかし,看護師の点滴漏れへのケアに対する認識は異なっており,そのケアに一貫性がなかった.そこで,安全で効果的なケアを提供するために検討を行い,ゴム製のディスポーザブル手袋で氷嚢を作製し,心地よい温度 (17℃前後) での冷罨法をマニュアル化し統一して実施した.その結果,患者からも冷罨法に対して「気持ちよい」との声が聴かれ,重篤な悪化は認められず,一定の効果を得ることができた.