2025 年 30 巻 1 号 p. 142-147
性器ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス(HSV)の感染によって性器に浅い潰瘍性または水疱性病変を形成する疾患である。初感染および再発があり、特に再発が高頻度に認められる。HSVは1型(HSV-1)と2型(HSV-2)の2つのサブタイプがあり、再発例のほとんどはHSV-2によるものである。HSV-2は、また、さまざまな神経感染症の原因となり得る。髄膜炎、脊髄炎を引き起こし、再発性無菌性髄膜炎であるMollaret髄膜炎や、無菌性髄膜炎に伴う仙髄神経根炎であるElsberg症候群の主要な病因ともされる。治療にはアシクロビルなどの抗ウイルス薬が使用され、脊髄炎ではステロイドの併用も検討される。