2017 年 70 巻 3 号 p. 109-115
目的: 健常な日本人が黒ニンニク含有サプリメントを摂取することによる肝機能への有効性を検証すること。試験デザイン: プラセボ対照・二重盲検・ランダム化比較試験。方法: 40名をランダムに2群に割付, 黒ニンニクまたはプラセボを12週間, 摂取させた。摂取前, 6週間後, 12週間後に血液検査 (肝機能, 腎機能, 血糖, 脂質) , 身体測定などを行った。結果: 12週間後の変化量において, 肝機能マーカーであるアラニンアミノトランスフェラーゼ (ALT) は黒ニンニク群のほうが有意に小さい値を示し (p=0.049) , アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ (AST) も黒ニンニク群のほうが小さい傾向を示した (p=0.099) 。結論: 黒ニンニクを12週間摂取することで, 健常日本人に対して肝機能保護作用を示すことが示唆された。本試験はUMINへ登録されている (UMIN000024771) 。