日本栄養・食糧学会誌
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総説
健康的な食行動の実践を支援するための日本版栄養プロファイルモデル試案の作成に向けた基礎的研究
多田 由紀吉﨑 貴大横山 友里竹林 純岡田 恵美子瀧本 秀美石見 佳子
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2023 年 76 巻 1 号 p. 27-32

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抄録

我が国では一般加工食品の栄養成分表示が義務付けられているが, 諸外国では栄養成分に応じて食品を区分またはランク付けする「Nutrient Profile Model」 (以下, NPモデル) が包装前面表示等に活用されており, 適切な食品選択や健康指標との関連も報告されている。そこで, 我が国の食文化に対応したNPモデルとして, 一般加工食品と料理を対象としたモデルに分けて検討した。一般加工食品は, 対象を18歳以上, 項目を脂質, 飽和脂肪酸, ナトリウム (食塩相当量) および熱量とし, 国民健康・栄養調査食品群別表の中分類を基に分類し, 閾値を設定した。料理のNPモデルでは, 国民健康・栄養調査から食塩摂取量の適正群と過剰摂取群で各料理カテゴリー別の食塩摂取量を比較した。さらに, 一般消費者を対象とした大規模な実施可能性調査を実施した。本稿では, 日本版NPモデル試案の開発手順と実施可能性について解説する。

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© 2023 公益社団法人 日本栄養・食糧学会
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