抄録
CaとPの比率が異なった2種類の合成低P, D欠飼料でラットを飼育すると, 共にクル病を発現するが, それらラットの歯牙組織に顕著に現われる主な病変は, 象牙質の石灰沈着不全である。この病変には基質構成の異常はみられないが, むしろ未石灰化基質の過剰形成が伴っている, また, かかるクル病ラットへのV. D投与によっては象牙質が極めて明瞭な石灰沈着促進を示し, しかもその程度は投与V. D. の量に随伴して増大する。しかしながら脛骨骨端部では, V. D. 投与による石灰化の促進程度が象牙質のそれに較べて不明瞭である。