1961 年 14 巻 3 号 p. 191-195
LメチオニンおよびLシスチンの過剰投与試験を, 幼ラッテを用いて行なった。
(1) Lメチオニンの過剰投与は, 飼料の全N量を1.0%を中心として置換, または付加の条件で行なったが, M/T30~40程度の過剰でラッテの成長を強く抑制し, 窒素効率も低下した。
(2) Lシスチンの過剰投与はN1.0%の飼料で置換の形で行なったが, 最高CT32の条件でも, 成長掬制等のことはなく, 正常の成長をとげ, 窒素効率も正常であった。
(3) メチオニンとシスチンを種々の割合で併用して過剰投与を行なった結果は, メチオニン量の多い程強い成長抑制をみた。
(4) 高メチオニンの際, 尿中へのメチオニン排泄量はやや高まるが, 高シスチンではほとんど変らない。
本研究の費用の一部は田辺必須アミノ酸研究基金によった。