抄録
必須ァミノ酸8種について, 過剰投与を行ない, その栄養効享を検討した、試験はN1.0%置換, N1.0%付加, N0.6%付加の3条件を中心に行ない, アミノ酸過剰の程度はおおむね飼料中トリイトファンの40倍量までである。
(1) Lスレオニンの過剰投与によって, 成長を低下するが, そつ程度はそれほど強くない。尿中へのスレオニン排泄は特異的に多く, 高スレオニンでは摂取量の40%に達する,
(2) Lロイシンの過剰投与は, 低N飼料において成長抑制がみられ, N1.0%付加ではほとんど影響がない。
(3) DLイソロイシンの過剰投与は, 成長を低下するが, その影響は大きくはない。尿中へのイソロイシンの排泄は比較的多く, 摂取量の10%に達する。
(4) Lパリンの過剰投与は, 低Nの場合成長を低下する。
(5) DLトリプトファンの過剰投与は成長を抑制する。尿中のNH3-Nが増す。
(6) Lヒスチヂンの過剰投与は成長を抑制し, 尿中のNH3-Nが増す。
(7) Lフェニールアラニンの過剰投与は, 成長を抑制する。
(8) Lアルギニンの過剰投与は, ほとんど影響働い。