栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
水産物の有機酸に関する研究 (第5報)
魚介類のコハク酸脱水素酵素活性について
長田 博光後藤 郁子大塚 滋
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1968 年 21 巻 3 号 p. 181-184

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抄録
1. アサリ, 赤貝などの二枚貝にはコハク酸が非常に多く含まれている。一方他の魚介類にはコハク酸はあまり含まれていないが, この相違がコハク酸脱水素酵素の活性の強弱に起因するかどうかを明らかにするためにこの研究を行なった。
2. アサリ, 赤貝のコハク酸脱水素酵素はアワビのそれよりも活性を示すのがややおそい。しかしその活性の最高値はアワビのそれよりも高かった。
3. 魚類のコハク酸脱水素酵素はアサリ, 赤貝のそれに比べてやや早く活性を示したが, チダィ, スズキ, メバル, マアナゴの酵素活性はイシダイ, キユーセン, コノシロのそれに比べて比較的おそく現われた。またその酵素活性の強さはコノシロ, イカナゴがやや強くアイナメは最も強かった。しかし他の魚類の酵素活性は貝類のそれとあまり変らなかった。
4. 他の魚介類のコハク酸脱水素酵素の活性はクルマエビが最も強く, アサリ, 赤貝の酵素活性の約10倍であった。またコウィカ, イイダコの酵素活性も比較的強かった。しかしテナガダコの酵素活性は貝類のそれと殆んど変らなかった。
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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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