1968 年 21 巻 3 号 p. 212-216
火力乾燥をした籾の理化学性をみる過程において, 処理籾より得た玄米の電気伝導度を調べたところ, 加熱温度が高いものほど電気伝導度は小値を与えた。また加熱時間についても, 長時間にわたるものほど電気伝導度は低かった。水溶性カリウム量もこれと同一の傾向を示したことから, 電気伝導度は水溶性カリウム量に大きく左右されるものとおもわれる。
またカリウム溶出率は, 加熱湿度によりほぼ一定であるかのごとくであり, 加熱温度を事後にチェックする一手段として利用しうるのではないかとの希望を与えた。一方水溶性ナトリウム量は, 今回の結果からは, 一定の傾向を認めることができなかった。