栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
タンパク食糧に関する研究 (第5報)
炭化水素資化性酵母菌体のタンパク質分離精製について
満田 久輝杉浦 正毅外村 辨一郎安本 教伝
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1970 年 23 巻 1 号 p. 66-70

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抄録

(1) n-パラフィンを炭素源として成育した酵母 (Candida属) の乾燥菌体から, 食糧への利用を目的として, 菌体タンパク質の分離精製が試みられた。
(2) 2% NaOHによる抽出液を流水透析することにより不快な特異臭が除かれた。同時に, この操作により抽出液中の細胞壁成分が沈澱除去された。
(3) 上記透析の後, タンパク質のエタノール分別沈澱を行ない, エタノール濃度0~30%の間に出発菌体の粗タンパク質量の約20%が純度70%以上の画分として得られた。
(4) また上記透析の後, 塩化カルシウムを加え, 再び流水に対して透析することにより, 純度のより高いタンパク質画分が沈澱した。
(5) これらを組合わせたタンパク質分離法の一例が示された。

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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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