抄録
成長の各期におけるシロネズミ肝のGal-1-P uridyltransferase活性に及ぼすガラクトースおよびコーチゾン, ヒドロコーチゾ投与の影響を検討し次の結果が得られた。
1. シロネズミ肝のGal-1-P uridyl transferase活性はその成長のどの時期においてもガラクトース投与により変化しない。
2. ホルモン投与後5時間以内の短時間では成長のどの時期においても本酵素の活性の変化は現われない。
3. 離乳期前の本酵素の活性の高い時期にホルモンを投与すると酵素活性は著明に低下する。
4. 離乳期および離乳後の本酵素活性の低下した時期においてはホルモン投与の影響は殆んどみられない。
5. 離乳期前後の本酵素活性の生理的変動は副腎皮質ホルモンによって支配されているものと考えられる。