栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
アンゼリン, カルノシンの組織中での存在様式とたん白質との結合性および安定性
濱 尭夫玉木 七八渡部 公江常森 ふさ子
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1971 年 24 巻 9 号 p. 468-473

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抄録

(1) アンゼリン, カルノシンはシロネズミ腓腸筋中90-95%が遊離の形で含有され, 約5-10%については何らかの結合型での存在が考えられる。添加アンゼリン, カルノシンは約20%をたん白分画から回収することができた。
(2) アンゼリン, カルノシンは三重水素標識によって血清たん白および肝組織たん白中の特定のたん白との結合の可能性が認められたが化学定量では検出できなかった。 結合量は血清でアンゼリン8.3×10-μmole/dl, カルノシン8.4×10-3μmole/dlであり, 肝ではアンゼリン0.49×10-3μmole/g, カルノシ0.43×0-μmole/gである。
(3) 不純物存在下, 100℃1時間の撹拌下の加熱においてアンぜリン, カルノシンは充分安定である。

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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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