抄録
キャベッ乾燥粉末およびキャベツより分離したステロールを過コレステロール血症とした雄幼白ネズミに与え, 血漿および肝臓コレステロール値および肝総脂質量におよぼす影響をみた。
キャベツ乾燥粉末を投与した場合, 肝臓コレステロールおよび肝総脂質量の低下が認められた。血漿コレステロール値も低下の傾向がみられた。
キャベツステロールを投与した場合, 肝臓コレステロールおよび肝総脂質量の低下がみられたが, 血漿に対しては効果は認められなかった。キャベツステロールは, 遊離型ステロールとして投与した, その組成はβ-シトステロール約75%およびカンペステロール約25%であった。
キャベツステロールによる肝臓コレステロールの低下は肝臓コレステロール中のエステル型において低下しており, 遊離型においては量的変動はなかった。