1978 年 31 巻 5 号 p. 481-484
デンプン含量の高い食品試料から, たん白質の定量的な抽出を試み, そのアミノ酸分析への応用について検討した。小麦粉, 精白米, アズキ, ウズラ豆およびトウモロコシの各粉末 (80メッシュ, n-ブタノール脱脂) 1.5gを遠心管に秤取し, 2-メルカプトエタノール0.25mlと0.5%ドデシル硫酸ナトリウム (30ml+20ml) を加え, 窒温に1時間保つことにより, 各試料中に含まれる総窒素量の96~99%が可溶性となり抽出された。抽出に用いた試薬はアミノ酸の分析定量に影響をおよぼさず, 抽出液はアミノ酸分析用試料として満足なものであった。