抄録
以上, タソパク質, ペプチドおよびアミノ酸の利用に関して, 筆者らの限られた成績を中心に書いてみた。われわれは, 成人での卵タンパク質の利用効率が, わずか55%程度にしかすぎないことを明らかにすることができたものの, 成長期での研究はきわあて限られており, その少数例で現在の小児のタンパク質必要量が決定されているのが現状である。またアミノ酸に関しては, 最適パターンをはじめ, どのような必須対非必須の割合がよいのかなど, 基本的な重要事項があまり研究の進まないままに残されている。ペプチドについても, 筆者らが得たデータは, アミノ酸に比べとくにその優位性を示せるものではなかったが, ハートナップ症やシスチン尿症などといった特定のアミノ酸吸収障害などにおいての利用は有効であろうし, またアミノ酸に比べその種類は著しく多く, 多種多様のものが生まれるであろうから, 将来の研究がどのように発展していくかは予想もつかない。筆者らのささやかな研究が, 将来のタンパク質, ペプチドあるいはアミノ酸の栄養学において少しでも役に立てば幸いである。