日本栄養・食糧学会誌
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モルモット胃の内在神経叢
抗S-100bタンパク質血清を用いた免疫組織化学的研究
鈴木 道子
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1989 年 42 巻 2 号 p. 147-154

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抄録

胃の内在神経叢の形態を抗S-100 bタンパク質血清を用いた免疫組織化学法によって研究した。モルモットを使い, 神経叢に分布するエンテログリア細胞を検出した。
エンテログリア細胞は, 胃の内在神経叢の骨格を形成する。胃壁は, 粘膜, 粘膜下組織, 筋層, 漿膜まで, 個個に神経叢をもつ。神経叢は, 網目を呈し, 神経節, 神経束, 自律神経基礎網で構成する。
今回, 観察した組織での粘膜下神経叢と筋層間神経叢の形態的特徴を空腸の両神経叢と比較すると以下のようである。
1) 胃の粘膜下神経叢の神経節は小さく, 数は少ない。
2) 胃の筋層間神経叢の神経節は大きく, 数は多い。
3) 胃の筋層間神経叢の網目構造は, 胃体から幽門部方向に進むにつれて緻密になる。

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