日本栄養・食糧学会誌
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重水素標識D-およびL-芳香族アミノ酸のGC-MSによる定量および血漿の前処理
成瀬 克子横山 久美代徳久 幸子
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1991 年 44 巻 2 号 p. 137-142

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抄録

重水素標識Phe, TyrおよびTrpをGC-MS-SIMで定量するためTFA-Me, TMS, BDMS各誘導体について検討した。上記3種の誘導体化条件では重水素の脱離は認められなかった。定量に用いるm/zはフラグメントイオンの強度, カラムバックの影響などを考慮して決めた (Fig. 1中に★をつけた)。Phe-d5, d8, Tyr-d4, d7の定量にはTFA-Me, TMS, BDMSのいずれにも利用できるフラグメントがあったが, Trp-d5の定量にはTMSは適当ではなかった。また血漿の前処理としてディスポーザブル陽イオン交換および無極性ミニカラムを用いて薄層法に比べ操作の簡便化ができた。さらに光学活性クラウンエーテル充填カラムを用いたHPLCによりDL分離を行った。

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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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