日本栄養・食糧学会誌
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高血圧自然発症ラットにおけるEnterococcus faecalis FK-23株の加熱死菌体投与による血圧上昇抑制作用
嶋田 貴志岩谷 綱一柳沢 昊永河合 康雄安部 茂山口 英世
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1992 年 45 巻 6 号 p. 519-522

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抄録

ヒト腸内より分離したEnterococcus faecalis FK-23株熱水処理菌体 (FK-23標品) を高血圧自然発症ラット (SHR) に経口投与し, 血圧上昇に及ぼす影響を検討した。FK-23標品を60および120mg/日投与すると, 投与開始7日目より血圧上昇の抑制がみられ, 21日目以降では, 200~210mmHgの血圧を維持し, 対照群SHRの血圧値220~230mmHgと比較して有意に低値を示した。なお, 投与量の低下につれて効果は減少し, 用量依存性を示した。また, 投与終了後, 14日目で再び血圧は上昇を示した。長期投与による効果の持続性を検討する目的で120mg/日を28日間投与, その後240mg/日で通算270日間投与を続けた場合, その間血圧上昇は終始抑制された。剖検の結果からFK-23標品投与SHRでは, 対照群動物にみられる心臓肥大が抑制されていることが認められた。以上の成績から, FK-23標品の経口投与は, SHRにおける血圧上昇を用量依存的に, かつ持続的に抑制し, 心臓肥大をも防止すると結論した。

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