抄録
大根水不溶性食物繊維のゲル濾過能を各種デキストランおよびマルトオリゴ糖混合物を用いて調べた。
1) 分子量50万以上のデキストランは完全に排除し, 分子量約2千~50万のものについてはある程度分子ふるいを行えることがわかった。
2) 分子量約2千以下のマルトオリゴ糖は繊維内に完全に取り込まれることがわかった。
3) また, 大根のシュウ酸アンモニウム不溶性食物繊維や24%水酸化カリウム不溶性食物繊維も水不溶性食物繊維とほぼ同様な能力を有していた。
以上のことより, 大根の不溶性食物繊維は, 調理方法が変わろうとも, 基本的には低分子糖を抱え込む性質をもつと考えた。この性質は, 消化管内に多量の不溶性食物繊維と低分子糖 (たとえばグルコースやマルトース等) が同時に存在すれば, 低分子糖の吸収に影響を与える可能性があると推定した。