知能と情報
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原著論文
複数のシンクを有する無線センサネットワークにおけるノードの負荷分散を考慮したPheromone-Oriented Routingプロトコル
織戸 英佑宇谷 明秀山本 尚生
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2009 年 21 巻 1 号 p. 56-68

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抄録

自然環境観測,希少生物の生態観測,居住空間や工場などの監視や制御,災害時の避難誘導などのアプリケーションを実現(または支援)する手段として,無線センサネットワーク(Wireless Sensor Networks;WSN)への期待が高まっている.WSNでは,一般に電源容量などのリソースに制約のあるセンサノードを観測領域内に多数設置し,各ノードのセンシング情報をノード間の無線通信によってシンクノードまで転送することで,対象領域の状態観測を実現する.このような利用環境の下で,WSNの長期間運用を実現するためには,経路制御(及びデータ収集)の効率性だけでなく,各ノードの負荷分散性やネットワークの構成変化への適応性,さらにネットワーク規模の拡大への拡張性をも有する経路制御方式(またはデータ収集機構)が必要となる.本研究では,これらの要件を満たす方式として,アリの採餌行動に基づく経路制御方式(Ant-based Routing algorithms;AR)に着想を得た発展方式(Pheromone-Oriented Routing Protocol;PORP)を提案する.本論文では,シミュレーションによる評価検証実験を通してPORPの有効性を示すとともに,今後のさらなる発展性についても言及する.

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© 2009 日本知能情報ファジィ学会
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