LakemeyerとLevesqueによる認識状況計算 ES では,状況を可能世界とすることで,アクション(行為)を一種の様相として解釈できる.また,エージェントの知識の状態は,アクション後の世界に対する同値関係によって解釈されるため,粒状化に基づく知識表現が可能である.本稿では,アクションを様相として解釈し,状態としての可能世界の粒状化により,認識状況計算に対して粒状推論の適用を試みる.Muraiらにより提唱されたズーム推論を認識的アクションと見なし,状況の粒状化による抽象化と具象化のアクションとしてESに組み込む.またESのモデルとしてラフ集合とBelnapの4値論理に基づく意味解釈との関係を与え,可能世界と4値論理によるESのモデルを示す.