2024 年 36 巻 4 号 p. 722-730
本稿では,人とロボットが違和感なく共生するにあたって,相補的関係性に焦点を当て,相補的関係性を有するロボットが人の心理に与える影響を調査した.実験では,実験参加者にVR空間上でロボットエージェントと協力して的当てゲームを行ってもらった.実験参加者およびエージェントに対してボールを投げる力である投擲力とボールを制御する力である投擲制御力の2つの能力を用意し,この2つの能力に得意不得意を設計することで相補的関係性を演出した.実験の結果,相補的関係性を有するエージェントは,エージェントの擬人化を促進し,かつエージェントに対して知的な印象を付与しつつ,的当てゲームの楽しさ,エージェントに対する親密度を向上させることが示された.