日本口腔腫瘍学会誌
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シンポジウム4「口腔がん手術の適応を考える」
頸部リンパ節の状態から考えた手術の適応と補助療法
長谷川 巧実南川 勉古森 孝英
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2017 年 29 巻 4 号 p. 198-205

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抄録

根治手術を行った口腔扁平上皮癌のうち病理組織学的に被膜外浸潤陽性(Extranodal Extension(ENE))であった患者116例を対象とし,その術後治療別の予後と,術後CCRT群の有害事象について後ろ向きに検討した。術後CCRT群において,放射線照射60Gy以上,CDDP総投与量200mg/㎡以上を完遂した症例は39例(84.8%)であった。3年累積局所頸部制御率は,外科処置単独群で35.4%,術後RT群で53.6%,術後CCRT群で68.9%であった。また,3年累積生存率は,外科処置単独群で25.1%,術後RT群で59.2%,術後CCRT群で43.8%であった。また,ENE+およびpN1であった34例では,3年累積局所頸部制御率は,外科処置単独群で53.3%,術後RT群で72.9%,術後CCRT群で71.0%であった。また,3年累積生存率は,外科処置単独群で55.6%,術後RT群で75.0%,術後CCRT群で70.3%であった。本研究結果から進行口腔癌の術後再発高リスク症例に対する高用量CDDPの術後RTへの上乗せ効果は局所頸部に限定的である可能性が考えられた。また,頸部リンパ節の転移様相をふまえ,その頸部郭清術の適応,術式選択,術後補助療法について考察した。

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© 2017 一般社団法人 日本口腔腫瘍学会
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