日本小児アレルギー学会誌
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ガイドライン解説:小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2020
第7章 長期管理に関する薬物療法
八木 久子伊藤 靖典滝沢 琢己
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ジャーナル 認証あり

2021 年 35 巻 3 号 p. 271-278

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抄録

小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2020「第7章 長期管理に関する薬物療法」では,JPGL2017の「長期管理に関する薬物療法プラン」の表に,新たに小児適用となったホルモテロールフマル酸塩水和物・フルチカゾンプロピオン酸エステル配合剤,ならびに適用年齢が6歳以上となったメポリズマブと12歳以上となったデュピルマブを反映させ,全治療ステップにおいて増悪因子への対応,患者教育・パートナーシップを考慮するように項目を追加し,「長期管理プラン」と表題を変更した.また,6歳以上の治療ステップ4の追加治療の最上位に生物学的製剤を位置づけ,同製剤の適正使用を促すために,対象年齢や用量・用法,使用に際しての評価項目やチェックリストを別表に提示した.また,難治性喘息を「治療ステップ4の基本治療を行ってもコントロール状態が得られない喘息から,診断の誤りを除外したもの」と,真の重症喘息を「難治性喘息に対して増悪因子の対応を十分に行ってもコントロールが維持できない喘息」と定義した.

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