2025 年 39 巻 1 号 p. 48-55
食物アレルギーの発症予防戦略は,アレルゲン食物の「摂取を遅らせる」から「摂取を遅らせない」,そして「早期摂取」へと変遷してきた.鶏卵とピーナッツの早期摂取は,複数のランダム化比較試験でアレルギー発症予防に有効であることが示されており,実臨床でも一定の効果が報告されている.しかし,乳児の食物アレルギーによるアナフィラキシーの報告が増えており,より安全で実用的な発症予防戦略を考案する必要がある.アレルゲン食物の早期摂取だけでは食物アレルギーの発症を防ぐのに不十分であり,最近の研究では,早期摂取後も定期的に継続して摂取することが発症予防に重要であることが実証されている.今後は,介入やスクリーニング検査の対象を考慮したさらなる研究が必要と考える.