日本小児アレルギー学会誌
Online ISSN : 1882-2738
Print ISSN : 0914-2649
ISSN-L : 0914-2649
原著
食物経口負荷試験時の災害備蓄アンケート調査
~今後の啓発活動に向けて~
田中 由起子野間 智子布谷 芽依吉野 翔子小柴 ゆかり
著者情報
ジャーナル 認証あり

2025 年 39 巻 2 号 p. 122-130

詳細
抄録

【目的】食物アレルギー(food allergy, FA)児家庭の備蓄啓発における課題を考察する.

【方法】食物経口負荷試験(oral food challenge, OFC)入院をした患者家族にアンケート調査を実施し,備蓄の啓発を行った.期間内に2回目のOFCがあれば,調査も反復し比較検討した.

【結果】有効回答は79人であった.発災当日のFA用非常食の備蓄は,原因食物が複数であると準備がある家庭が多かった(P=0.030).FA対応の缶詰等の備蓄は,「1食未満」の回答は1回目の調査では43%であったが,2回目では27%と減少した.しかし1~3食未満の回答が最も多かった.家庭における備蓄計画にあたり,役立った情報として「1週間の備蓄内容」が,今後の備蓄方策として「飲料水・カセットコンロの備蓄」が最も挙げられた.

【結語】医療者は備蓄に必要な食品の内容や量,災害時の調理法などの具体的な情報を提供することで,家庭備蓄の啓発と見直しを継続的に促すべきである.

食物経口負荷試験入院時の患者家族への調査では、アレルギー用食品の備蓄は啓発後、「1~3食未満」の回答が最も多かった。備蓄計画に役立った情報として「1週間の備蓄内容」が最も多かった。 Fullsize Image
著者関連情報
© 2025 日本小児アレルギー学会
前の記事 次の記事
feedback
Top