2025 年 39 巻 2 号 p. 122-130
【目的】食物アレルギー(food allergy, FA)児家庭の備蓄啓発における課題を考察する.
【方法】食物経口負荷試験(oral food challenge, OFC)入院をした患者家族にアンケート調査を実施し,備蓄の啓発を行った.期間内に2回目のOFCがあれば,調査も反復し比較検討した.
【結果】有効回答は79人であった.発災当日のFA用非常食の備蓄は,原因食物が複数であると準備がある家庭が多かった(P=0.030).FA対応の缶詰等の備蓄は,「1食未満」の回答は1回目の調査では43%であったが,2回目では27%と減少した.しかし1~3食未満の回答が最も多かった.家庭における備蓄計画にあたり,役立った情報として「1週間の備蓄内容」が,今後の備蓄方策として「飲料水・カセットコンロの備蓄」が最も挙げられた.
【結語】医療者は備蓄に必要な食品の内容や量,災害時の調理法などの具体的な情報を提供することで,家庭備蓄の啓発と見直しを継続的に促すべきである.