症例1は5才2ヵ月女児. 3ヵ月前から喘息コントロールのため他院に入院していたが, 呼吸不全のため当院に搬送入院, 直ちに人工換気を施行した. 入院3日目皮下気腫を併発, イソフルレンを23時間投与し入院4日目に抜管できた. 症例2は11才女児. フェノテロールエアロゾル, オルシプレリン吸入等で他院で治療されていた. 当院受診時大発作で, 種々の治療により一旦軽快傾向を示したが, 数時間後増悪し, 人工換気, イソフルレン吸入を開始した. 85時間の吸入とステロイドパルス療法を行い, 入院5日目に抜管した. 2例ともイソフルレンによる明らかな副作用は認めなかった. 症例1では速やかにイソフルレンの効果が見られたが, 症例2ではより長時間の吸入とパルス療法の併用が必要だった. 症例2では重症喘息であるにも関らず, 吸入β刺激薬による治療が主で, 十分な抗炎症治療がなされていなかったことが, イソフルレンの効果発現に関与していると推察された.