小児歯科学雑誌
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原著
炭酸ガスレーザーの導光路の違いによる照射特性の差異について
何 陽介岡本 佳三松家 茂樹
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2010 年 48 巻 6 号 p. 673-680

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抄録
炭酸ガスレーザーの導光路には2 種類あり,マニピュレータータイプとファイバータイプに分けられる。しかしながら,導光路の違いにおける影響についての報告は少ない。そこで,著者らは導光路の違いによる照射特性の違いについて検討した。1 .蒸散穴面積および黒径面積はマニピュレータータイプ,ファイバータイプ共に出力の上昇と共に増大した。面積はいずれもファイバータイプの方がマニピュレータータイプと比較して2~3 倍程大きい値を示した。2 .照射エネルギーは,マニピュレータータイプが一点集中型に対して,ファイバータイプが多点分散型である事が示唆された。3 .パルス波(SP 1, SP 2 モード)の照射の方が,蒸散穴面積,黒径面積共に連続波(CW モード)より大きかった。以上の事からマニピュレータータイプはピンポイントでの処置に有効でファイバータイプは広い面積に効率良く照射するのに有効である事が示唆された。
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© 2010 日本小児歯科学会
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