肢体不自由児の歯科受診行動と齲蝕経験との関係を明らかにすることを目的として,平成28 年度に 3 校の特別支援学校(肢体不自由)に在籍する児童・生徒の保護者334 人を対象にアンケート調査を行い,同年度の学校歯科健康診断結果とともに209 人の結果を有効とし,分析を行った。
1 .かかりつけ歯科ありと回答した者は87.1%であり,年1 回以上定期的に受診する者は72.7%であった。
2 .かかりつけ歯科医療機関の種類は大学病院歯科(68 人),一般歯科・小児歯科(55 人),施設に併設された歯科(23 人),病院歯科(15 人),障害者歯科センター(12 人)の順であった。
3 .かかりつけ歯科をもつ者の永久歯未処置歯・処置歯保有者率(DF 者率)を受診歯科医療機関別に比較したところ,かかりつけ歯科が一次医療機関である群と高次医療機関である群との間に有意差は認められなかった。
4 .定期受診開始年齢が6 歳未満の群は,それ以外の群に比べてDF 者率,一人平均未処置歯・処置歯数(DF 歯数)とも有意に少なかった。
以上より,永久歯の齲蝕抑制という観点からは,永久歯萌出前の6 歳未満から,一次,高次を問わずかかりつけ歯科を定期受診することが有効であることがわかった。