小児歯科学雑誌
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乳歯列にみられる歯間空隙に関する研究
第2報 空隙量と永久歯列の排列との関連性
難波 みち子関本 恒夫坂井 正彦
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キーワード: 歯間空隙, 乳歯列, Leeway space
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1992 年 30 巻 1 号 p. 80-91

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抄録

乳歯列の歯間空隙と歯の交換との関連性を知る為に,難波は乳歯列を総空隙量により,I型(いわゆる空隙型),II型(中間型),III型(いわゆる閉鎖型)に分類し,各々の形態的特徴と永久歯の排列との関連性を検討した。その後さらに経年的観察を行い,永久歯列が完成した28例について検討を行い,次の様な結果を得た。1.乳歯列から永久歯列への変化では,I型は上顎下顎ともに,歯列周長,歯槽基底長径A-M1,幅径d-dに差が認められなかった。総空隙量,discrepancy量は永久歯になると減少していた。II型は上顎下顎ともほとんどI型と同様な結果を示した。III型では上顎下顎とも永久歯列の前方部の歯槽基底長径が短くなり,幅の広い半円形となった。2.各空隙型と永久歯列の排列状態との関連性をみると,上顎ではI型75%,II型64.3%,III型50%,下顎ではI型80%,II型92%,III型ではすべてが正常となった。3.I型と正常咬合群,III型と不正咬合群の歯列弓,歯槽基底は類似していた。4.乳歯列における空隙の変化最は,上顎ではI型が一番減少した。下顎ではII型が減少し,III型はわずかに増加した。5.Leeway spaceは下顎の3型に有意差が認められた。

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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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