小児歯科学雑誌
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思春期における顎関節症発症頻度とその徴候の8年間の変化について
鹿児島市における1984年と1992年の比較
森主 宜延中尾 さとみ奥 猛志豊島 正三郎小椋 正堀 準一
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1993 年 31 巻 3 号 p. 470-477

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抄録

鹿児島市内小学校,中学校各1校,高等学校4校の生徒3,143名を対象に顎関節症の発症頻度,ならびにその徴候の発現頻度と分布,さらに,徴候形態について調査し,8年前,著者らの行った同様な調査と比較検討した結果,以下の結論を得た.
1.8年前と比較し鹿児島市の顎関節疲の発症頻度は,統計学的に有意差を認め増加していた.
2.発症頻度の増加は,男女差を認め,特に女子で著しく増加していた.
3.顎関節症の徴候形態分布から,複合徴候の分布頻度の増加傾向が認められ,単独徴候分布における,疹痛ならびに開口障害の増加傾向,さらに複合徴候における,開口障害関連複合徴候の増加傾向などから,重症化傾向にあることも示された.

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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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