小児歯科学雑誌
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小児歯科診療に天井テレビを応用した際の関心度と協力状態
旭爪 伸二旭爪 嘉代子松田 聡花田 圭子宮内 朋子田口 貴嗣井戸 菊夫渡辺 達夫笠原 浩
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1993 年 31 巻 5 号 p. 850-858

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抄録

小児240名(1-5歳)を対象に,歯科診療台の真上の天井TVが,歯科診療時に小児に対してどのような影響を与えるかを質問紙法を用いて調査した.
その結果,
1.初診群60名を対象に調査した.入室前より関心を示しはじめ,診療台上のトレーニング時には「全部見た」76.7%,「半分以上見た」13.3%,合計90%の小児が強い関心を示し,終了まで66.7%が持続的に関心を示した.
2.歯科治療時の天井TVへの関心度を,天井TV使用群120名について調査した「全部見た」42.5%,「半分以上見た」50%,合計92.5%が強い関心を示した.
3.天井TV使用群120名と非使用群60名について協力状態について比較した.局所麻酔時と歯牙切削および歯冠修復時に,天井TV使用群の方が,容易群が5-7%多かった.治療中に終始,容易な状態であった小児の比較でも約10%多かった.しかし,有意差は見られなかった.
4.以上から,天井TVの使用により,初診時,診療時ともに90%以上の小児が天井TVに強い関心を示し,術者およびアシスタントにとって行動管理上有用であることが示唆された.しかし,非使用群との診療時の協力状態の比較では,わずかながら良好となる傾向が見られたものの有意差は無かった.

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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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