小児歯科学雑誌
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パノースを主要構成成分とする糖質甘味料の低齲蝕誘発性
青野 亘田村 康治南 貴洋武井 勉松本 道代大嶋 隆祖父江 鎭雄
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1993 年 31 巻 5 号 p. 903-910

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抄録
三糖類のパノースを主要構成成分とする糖質甘味料,パノリッチ®およびパノリッチS®の齲蝕誘発能を,in vitroおよびin vivoの実験系において検討した.その結果,パノリッチおよびパノリッチSは,ミュータンス・レンサ球菌による酸産生の基質となるものの,ミュータンス・レンサ球菌のグルコシルトランスフェラーゼによるグルカン合成を抑制し,ミュータンス・レンサ球菌のスクロース依存性平滑面付着を阻害した.また,ミュータンス・レンサ球菌を感染させたSPFラットを用いた動物実験において,パノリッチおよびパノリッチSはきわめて弱い齲蝕誘発能しか示さなかった.
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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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