小児歯科学雑誌
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ラット成長期虚弱骨に対する食餌療法に関するイプリフラボンの応用
軟骨内骨化
木原 由香理西田 郁子辻 裕文中尾 利夫古谷 充朗矢野目 鎮照
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2001 年 39 巻 3 号 p. 544-555

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抄録
ヒトの学童期に相当する生後6週齢のWistar系雄ラットを用い,低カルシウム食により虚弱骨を惹起させたのち,ユニカル®食にイプリフラボン(IF)を併用した食餌療法が脛骨骨幹端部における軟骨内骨化に及ぼす影響について検索し,以下のような結果を得た.
1.体重
対照群,低カルシウム食群,低カルシウム食・ユニカル®食群,低カルシウム食・ユニカル®食・IF添加標準食群の間に有意差はみられなかった.
2.エックス線学的所見
低カルシウム食群は対照群と比較し,骨梁が疎に走行している.低カルシウム食・ユニカル®食群は,低カルシウム食群と比較し,表面は明瞭となり,骨梁も明瞭に緻密で,規則的に走行していた.しかし,対照群と比較すると十分な回復は認められなかった.低カルシウム食・ユニカル®食・IF添加標準食群では,対照群と比較し,表面が明瞭となり,骨梁も緻密に規則的に走行していた.
3.骨塩量
各実験群における平均値の差の検定を行った結果,低カルシウム群,低カルシウム食・ユニカ対ル®食群,照群,低カルシウム食・ユニカル®食・IF添加標準食群の順に有意に低値を示した.
4.病理組織学的所見
海低カルシウム食群は対照群と比較して,肥大帯軟骨細胞の増大,軟骨細胞を囲む石灰化基質の減少,一次面骨の減少,骨梁の狭小化,骨細胞の減少,骨の組織癒合の低下がみられた.低カルシウム食・ユニカル®食群は,低カルシウム食群と比較し,肥大型軟骨細胞の増加,石灰化基質の増加,骨梁の肥大化がみられた.低カルシウム食・ユニカル®食・IF添加標準食群は対照群と比較して多核軟骨吸収細胞の増加基質,細胞間の石灰化が促進し,軟骨内骨化による新性骨の増加がみられた.
5.血液学的所見
血液電解質検査,血液性化学検査において各実験群間に有意差はみられなかった.以上の結果から,低カルシウム食で虚弱骨を惹起させたのち,ユニカル®食やIFを併用した食餌療法により,軟骨内骨化による骨形成が促進された.
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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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