小児歯科学雑誌
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上顎洞内に萌出した過剰歯の1例
辻野 啓一郎藥師寺 仁
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2001 年 39 巻 4 号 p. 901-907

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抄録
小児歯科臨床において埋伏過剰歯に遭遇することは多い.しかし,上顎前歯部の過剰歯が上顎洞内に萌出したという報告は比較的少ない.今回,過剰歯が上顎洞内に萌出した1例についてその概要を報告する.
患児は初診時11歳2か月の女児で齲蝕治療と埋伏過剰歯を主訴に他大学附属病院からの紹介で来院した.エックス線診査により,上顎右側側切歯,犬歯根端部付近に埋伏過剰歯を認めた.臨床的不快症状を認めないため経過観察を行った.初診から2年後(13歳2か月)のエックス線診査により,過剰歯の歯冠が上顎洞内に萌出しているように思われた.CT撮影を行ったところ,歯冠の約1/3が上顎洞内に萌出していることが確認された.しかし,嚢胞化や上顎洞炎などの異常所見は認められず,鼻症状を含めて臨床的不快症状はなかったため,定期的なエックス線撮影を行い,引き続き経過観察を行っていくこととした.CTによる診査が有用であった.
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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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